一条工務店×パッシブ設計

2020年一条工務店と契約!一条工務店では弱いと言われているパッシブ設計を四苦八苦しながら実現するまでを記録していきます。

パッシブ設計(1) 窓の設計について

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こんにちは!

 

今回の記事では、私ことにゃじらが、一条工務店での家づくりにおいて

一番考えている「パッシブ設計」のうち、窓について書いていきたいと思います。

 

今回の記事は以下のような構成です。

3Dマイホームデザイナー12(©メガソフト)を使ったシミュレーションまで実施していますので、最後まで読んでみてください。

 

(1) 窓の役割

(2) パッシブ設計で気を付けるべきポイント

(3) 3Dマイホームデザイナー12を使ったシミュレーション

 

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にゃじらの専門分野は建築関係でも、もちろんパッシブデザインでもありません。

素人が必至に勉強して、快適な家を実現するために検討した結果を記録するものであり、

専門の方からしたらとても幼稚な内容かもしれません。その点はご容赦願います。

 

 

(1)窓の役割

 

当然ですが、みなさん家づくりの際は、窓を設置すると思います。

「リビングの南に窓があると明るいかな」

とか

「隣の家が近いから窓は小さめでいいかな」

とか、ぼんやりと考えている人が多々で、設計士さんのオススメのまま決めてしまっている方も多いのではないでしょうか。

 

どんな目的で窓を設置するかは、窓の役割を知る必要があります。

窓の主な役割は以下の通りです。

 

・採光

 ⇒太陽の光を取り入れること。

   適切な採光を取ることで、室内の明かりを使用する時間を減らすより、照明費用を削減することができます。

 

・通風

 ⇒自然の風を取り入れること。

   換気の目的もあると思いますが、最近の住宅だと第一種換気システム等が設置されているため、そこまで重要ではないかもしれません。

   ただし、夏場は朝に窓を開けて涼しい空気を取り入れて、その後は窓を閉めることによって光熱費を削減することもできます。

   実現には高気密高断熱が必要ですが…

 

・眺望

 ⇒外の景色を眺めることができること。

   窓の役割で一番最初に思いつくことかもしれませんね。

   パッシブ設計とは直接関係ありませんが、目線が外まで届くことで、空間をより広く見せることができます。

 

 

(2)パッシブ設計で気を付けるべきポイント

 

前回の記事で記載したパッシブ設計で気を付けるべきポイントは以下の通りです。

 

(a)高気密・高断熱であること。

(b)日射制御ができていること。

(c)風を利用できること。

 

それぞれのポイント毎に、窓を設置する際に気を付けるべきポイントについて書いていきたいと思います。

 

(a)高気密・高断熱であること。

 

夏場に熱が入ってくる箇所、冬場に熱が逃げていく箇所、どちらも窓が大きな割合を占めています。

一条工務店の断熱材はウレタンフォームですが、その熱貫流率は0.15程度です。

(3月24日 ウレタンフォームの熱貫流率を修正。MAMEROさんありがとうございます)

異常なまでの高性能を誇る一条工務店の窓でも、その熱貫流率は0.8(引き違い窓では1)

その差は30倍以上であるため、窓をむやみに多く・大きくしてしまうと、せっかくの高気密・高断熱が損なわれてしまいます。

そのため、窓は目的を満足するために必要十分に設置するべきと思います。

 

 

(b)日射制御ができていること。

 

これは窓だけでは実現できることではありませんが、窓も重要なファクターを占めています。

日射制御とは、簡単に言うと、

 

 ・夏場は日差しが室内に入らないこと。(日射遮蔽)

 ・冬場は日差しが室内に入ること。(日射取得)

 ・西日が極力入らないこと。

 

があると考えています。

これらを目的に窓を設置するとすると、以下のような方針になります。

 

 ・南窓、北窓を主な窓とする。

 ・西窓は極力少なく、小さくする。

 ・西窓ほどではないが、東窓も少なく、小さくする。

 

 

(c)風を利用できること。

 

風を効率よく取り入れることにより、室内の気温を適切にコントロールすることができます。

(第一種換気システム等によりクリーンな空気を取り入れている場合、外の空気を取り入れるかは悩ましいところですが…)

 

風を効率よく取り入れるためには、窓を異なる壁面に付けることが大切です。

(南窓と東窓等)

 

2ヵ所の壁に窓を取り付けることができれば効率的に換気でき、3か所の壁に窓を取り付けることができれば、風向きに影響されることもなくなります。

実際は3か所はなかなか取り付けにくいので、できれば2か所の壁には窓を取り付けたいですね。

 

 

(3) 3Dマイホームデザイナー12を使ったシミュレーション

 

(2)のポイントを元に、設計士から提案を受けるであろう無難な窓構成から、にゃじらが良いと考える窓構成に変更したアイディアを、 3Dマイホームデザイナー12を使ってシミュレーションしてみました。

 

・和室(南側及び西側が外壁)

 

[変更前]

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[変更後]

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[変更のポイント]

西側の引き違い窓の大きさを変更しました。

縦方向を思い切って小さく&高さを10cmとし、地窓とすることで、西日の入射を抑えると共にオシャレな雰囲気を出すことができました。

(一条工務店の型番:J5945 +782からJ5915 +99に変更)

 

 

・子供部屋(北側及び西側が外壁)

 

[変更前]

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[変更後]

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[変更のポイント]

西側の引き違い窓から、FIX窓及びすべり窓に変更すると共に、大きさを小さくしました。

FIX窓とすべり窓は、引き違い窓と比べてオシャレなだけではなく、断熱性も高いため、積極的に採用して良いかと思います。

ただし、この状態でもまだ窓が大きいかな、と考えているため、マイホーム完成後は外にブラインド等を追加しようかなと考えています。。

(一条工務店の型番:J5945 +782 ×2からJM5930 +1238 ×2に変更)

 

・【番外編】トイレ(北側が外壁)

 

[変更前]

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[変更後] 

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[変更のポイント]

日射制御とは直接関係ありませんが、トイレをより明るく、そしてオシャレな雰囲気とするため、通常のスベリ窓から縦長のFIX窓に変更しました。

自然光により照らされる床面積が増えることにより、昼間はほとんど照明のいらないトイレにすることができます。

(一条工務店の型番:J5945 +782 ×2からJM5930 +1238 ×2に変更)

勿論、ガラスはカスミガラスとする必要がありますが。

(更なる余談ですが、透明なガラスよりカスミガラスのほうが光が散乱するため、室内が明るくなれます)

 

 

以上、いかがだったでしょうか。

 

窓はぼんやりした要望はあると思いますが、明確な目的をもって設置することで、

 

・より室内を明るく

・よりオシャレに

・それでいて夏場涼しく、冬場暖かく

 

を実現することができます。

 

更に、3Dマイホームデザイナーを使うことで、その雰囲気まで事前にシミュレーションすることができます。

(個人的には、このシミュレーションが意外に役立ち、びっくりしました)

 

マイホームを設計中のみなさま、設計士に言われた窓を採用するだけでなく、是非とも自分で考えて設置してみましょう!